コラム/ columns
東京外科クリニックでは2024年2月より、ビーブラウンエースクラップ社がリリースしたばかりの新型デバイス、「ケイマン」を導入しています。
ケイマンはワニの種類の名前からネーミングされています。
ワニの顎をイメージした先端形状と血管・組織を確実で安全にシーリングできる把持力を備えています。
車好きなら、ポルシェの小型クーペ「ケイマン」を思い出すかたもいるでしょう(笑)
さて、これを使って何ができるか?
腹腔内で臓器を掴むため?それだけではありません。
このデバイスなら、電気メスのエネルギーを組織に伝え、確実に止血したうえで切離することができるのです。そのままハサミで切ってしまったら出血してしまうのを予め処理して血が出ないようにしてから切れるようにするのです。
そして、今回のケイマンのすごいのは、挟む組織が7mm径の血管でもきちんと蓋ができるということ。当院で採用していた従来品は4㎜が上限。今回のケイマン導入で手術の安全性が格段に増しました。
当院では再発や巨大なヘルニアなど「容易ならざる手術」もたくさんやっています。
通常のヘルニア手術では当然温存すべき下腹壁血管なども困難症例においては適切な処理を必要に応じて行うことが求められます。
ケイマンのおかげで血管を結紮する操作も大きく減ったため、困難な症例からも逃げずに取り組む当院の外科医の頼もしい味方となっています。
東京外科クリニックはこの新型デバイス「ケイマン」とともに、これからもいっそう安全で確実な手術を行ってまいります。