コラム/ columns
「全患者様を院長が必ず診察するということ」
鼠径ヘルニアと一言でいっても、似たような病気だけど違うもの、状態的に手術に注意を払うべきもの、多様性にとんでおり、ヘルニア一筋で生きてきた外科医が自らの目で見て手で触り、診察しなければ、正しい術前評価などできようはずもありません。
この人に安全な手術を提供するにはどうしたらいいか、その過程の始まりはここにあります。他科の医師や経験不足の医師にゆだねることは絶対にありません。
医学は科学的根拠に基づき行われるべきです。当院も日本ヘルニア学会のガイドラインに従った医療を行っています。しかし、同時に、長く豊かな経験に基づく勘や個々の事例に臨機応変に対応していく能力を無視できないのは、どの業界のプロフェッショナルも同じことで、あらゆる力をヘルニア診療のために役立てています。