コラム/ columns

腹腔鏡手術と切開法の痛みの違い

2020/02/21

一般的に腹腔鏡手術の方が痛みが少ないと言われている

一般的に「腹腔鏡手術の方が従来からある切開法よりも痛みが少ない」ということがよく論じられています。
ただ、手術を受ける方は大抵初めてのことなので、ご自身の痛みを想像できなくて心配なさっているかと思います。

例えば、右側を従来の切開法で治療をして、今度は左側を腹腔鏡手術で手術した患者さまがいるとします。
こういった方は、腹腔鏡手術の方が全然楽だったとおっしゃいます。
当院で、腹腔鏡手術を切開法に続いて経験された患者さまは全てこのご感想を抱くので、我々は自信を持って腹腔鏡手術を患者さまにオススメすることができます。

 

医学的研究においても腹腔鏡の方がメリットが大きいと結論付けられつつある

医学的な論文の研究デザインにおいては、手術を初めて受ける患者さま1人の体で痛みの程度を推し量ることは困難なので、例えば、腹腔鏡手術を受けた患者さま300人と従来の切開法の手術を受けた患者さん300人の比較をしたりします。

痛みの程度を10段階評価ですべての患者さまにつけてもらったり、痛みの感じている期間やその間に使われた痛み止めの量などを検討します。

それらの比較において、どの研究でも腹腔鏡の手術のほうが痛みの程度が少なかったと判断されているので鼠径ヘルニア手術を腹腔鏡で行うことは十分なメリットがあると専門家の世界では結論づけられつつあります。

実際に当院で手術を受けた患者さまにおいても、痛みが原因で日帰りが困難になった方は今のところ一人もいらっしゃいません
確かに思ったより痛かったとお叱りを賜ることは少ないながらもありますが、こういった方にも痛み止めの量を適切に調整することによって、困難なく日帰り手術を受けていたできるようにしています。

 

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■文責
医療法人社団博施会理事長 大橋 直樹
(日本外科学会認定外科専門医)

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